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11 セクシュアル・ハラスメント

Q セクシュアル・ハラスメントの被害を受けている

A 会社に相談窓口があればそこへ、ない時は都道府県労働局の雇用均等室に相談を、もちろん労働組合にセクハラ対策担当者がいればそこに相談を

法律のポイント

男女雇用機会均等法は事業主に「職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上」の措置義務を規定している(第11条)。これを受けて厚生労働大臣は事業主が講ずべき事項についての指針を定めている。

解説

セクシュアル・ハラスメントに関する裁判は増加傾向にあり、企業の責任が問われるケースも増えている。企業には「従業員が働くうえで権利を侵害されないよう使用者として配慮する義務」がある。2007年4月に施行された改正男女雇用機会均等法では、事業主に、男女労働者に対するセクシュアル・ハラスメントの予防など雇用管理上の措置義務を課している。

職場とは

労働者が業務を遂行する場所を指し、取引先の事務所、打ち合わせのための飲食店、顧客の自宅等も含む。

セクハラとは

対価型

労働者の意に反する性的な言葉や行動に対する労働者の対応により、その労働者が解雇、降格、配置転換などの不利益を受けるもの

(例)性的な関係を拒否した女性(男性)を解雇する。

環境型

労働者の意に反する性的な言葉や行動により労働者の就業環境が不快なものとなったため働く上で支障が生じること

(例)身体に触ったり、性的な冗談を言われることにより、苦痛を感じていること

セクシュアル・ハラスメントになりうる言動の例(人事院規則による)

〈職場内外で起きやすいもの〉

  • 性的な内容の発言関係
  • 性的な関心、欲求に基づくもの
    ・スリーサイズを聞くなど身体的特徴を話題にすること ・聞くに耐えない卑猥な冗談を交わすこと ・体調が悪そうな女性に「今日は生理か」「もう更年期か」などと言うこと ・性的な経験や性生活について質問すること ・性的な噂を立てたり性的なからかいの対象とすること
  • 性別により差別しようとする意識等に基づくもの
    ・「男のくせに根性がない」「女には仕事を任せられない」「女性は職場の花でありさえすればよい」 などと発言すること ・「男の子、女の子」「僕、坊や、お嬢さん」「 おじさん、おばさん」などと人格を認めないような呼び方をすること
  • 性的な行動関係
  • 性的な関心、欲求に基づくもの
    ・ヌードポスターを職場に貼ったり雑誌等の卑猥な写真、記事等をわざと見せたり読んだりすること ・身体を執拗に眺め回すこと ・食事やデートにしつこく誘うこと ・性的な内容の電話をかけたり性的な内容の手紙・Eメールを送ること ・身体に不必要に接触すること ・浴室や更衣室等をのぞき見すること
  • 性別により差別しようとする意識等に基づくもの
    ・女性であるというだけで職場でお茶くみ、掃除、私用等を強要すること

〈主に職場外において起こるもの〉

  1. 性的な関心、欲求に基づくもの
    • 性的な関係を強要すること
  2. 性別により差別しようとする意識等に基づくもの
    • カラオケでのデュエットを強要すること
    • 酒席で、上司の側に座席を指定したり、お酌やチークダンス等を強要すること

事業主が講ずべき事項

  • セクシュアル・ハラスメントの内容・セクシュアル・ハラスメントがあってはならない旨の方針を明確化し、周知・啓発すること
  • 行為者については、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等に規定し、周知・啓発すること
  • 相談窓口をあらかじめ定めること
  • 窓口担当者は、内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。また、広く相談に対応すること
  • 相談の申出があった場合、事実関係を迅速かつ正確に確認すること
  • 事実確認ができた場合は、行為者及び被害者に対する措置をそれぞれ適切に行うこと
  • 再発防止に向けた措置を講ずること
  • 相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知すること
  • 相談したこと、事実関係の確認に協力したこと等を理由として不利益扱いを行ってはならない旨を定め、周知すること
  • 対策が講じられず是正指導にも応じない場合企業名公表の対象となります。
  • 紛争が生じた場合、調停など紛争解決援助の申出を行うことができます。
  • この規定は派遣先の事業主にも適用されます。

プライバシーの保護

相談した労働者のプライバシーの保護と相談・苦情等を理由として不利益な取り扱いを受けないよう特に留意すること。

セクシュアル・ハラスメントの被害を受けた場合

記録をとる。(1) 日時 (2)場所 (3)具体的なやりとり (4)周囲の状況(他に誰がいたか)など。悪質な電話は録音し、手紙などは保存しておく。一人で悩まずに、(1) 会社の相談窓口 (2)労働組合 (3)労政事務所 (4)弁護士などに相談する。

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