第3節 調査結果のまとめ

 この「店頭小売価格調査」では、調査対象地域の品目ごとの実勢価格を調べ、必要生計費を算出する際の積算基礎に反映することを目的とし、さらに、兵庫県内の標準的な地域(明石)と生計費算出にあたって問題意識を持つ必要性のある地域(伊丹、丹波)の実勢価格の差異等を明らかにすることで、生計費の算出に地域要因による影響を考慮することを目的としていた。
 その結果、本調査で得られた知見として、品目ごとの実勢価格の把握ができたことは無論のことではあるが、生計費算出の基礎となる価格に関しての地域性は総じてあまりないという現状が見えてきたと考える。すなわち、調査対象小売店の要因によってある程度の品目で地域差は生じているが、兵庫県内でも比較的人口密度の低い丹波地域においても、衣類や医薬品などは、全国にチェーン展開する大型小売店が進出しており、当該店舗で購入することもあると考えると、地域差はその意味で前項の品目に関してはさほどの要因とならず、標準的な地域での小売価格が他地域でも反映されるものと考えることができる。
 よって、ライフスタイル調査において丹波地域などでみられた「収入満足感」の低さに関しては、全回答者の平均年収が他地域に比べて低いにもかかわらず、生活に必要な品目の購入価格は他地域と比べてさほど変わらないのであれば、その分、他地域に比べて家計収支がひっ迫することとなり、結果、収入に対する満足感の低さとなって表れているものと推測できる。