第1項 世帯について

 総務省が行った「平成22年国勢調査」によると、兵庫県内の世帯数は2,252千世帯あり、そのうち核家族世帯は1,361千世帯(60.5%)、単身世帯(国勢調査では「単独世帯」)681千世帯(30.2%)と、核家族と単身世帯でほぼ8割を占めている(図表1)。また、核家族では「夫婦のみ」の世帯は473千世帯(核家族のうち34.8%)、「夫婦と子ども」からなる世帯は684千世帯(同50.3%)とこの二つの世帯類型が核家族世帯の大半を占めている。

図表1 核家族等の世帯割合
図表1 核家族等の世帯割合
 さらに、核家族世帯と単身世帯の世帯主の年齢区分(15~64歳対象)による構成比をみると、核家族世帯では、「29歳未満」(5.0%)、「30~34歳」(9.4%)以外の年齢区分はほぼ拮抗している(図表2)。 また、単身世帯では20歳代の世帯主が最も多く(24.9%)、次いで30歳代(20.6%)となっている(図表3)。

図表2 核家族世帯の世帯主年齢による世帯割合

図表3 単身世帯の世帯主年齢による世帯割合

 以上のことから、標準モデル世帯として、「核家族」「単身世帯」をベースとし、この家族構成の基礎単位から、さらに夫婦・扶養関係からみた家族構成や世帯主年齢によるモデル設定を以下に考察する。
「核家族」においては、その大半を占めている家族構成「夫婦のみ」「夫婦と子ども」から成る世帯を設定する。なお、年齢設定では、「夫婦のみ」の場合、厚生労働省「平成22年人口動態統計」によれば兵庫県の平均初婚年齢は男性30.3歳、女性28.7歳となっており、先の国勢調査では世帯主の年齢構成において生産年齢(15~64歳)のうち「60~64歳」が最も世帯数が多いが、ライフスタイル調査の結果では、「30代」の「生活満足感」「将来生活への不安感」が「60~64歳」に比してマイナス意識となっていることなどから、「30歳代」が一つの基準と成り得る。また、「核家族」のうち「夫婦と子ども」から成る世帯では、同調査結果から、「中学生」「高校生」を持つ世帯に問題意識を持つ必要性を考慮し、「40代」をモデル世帯として設定する必要がある。さらには、年齢区分別では、50代前半の生活満足感や将来生活への不安感のマイナス意識が最も高くなっており、この年齢層では「高校生」「大学生」を持つ家庭が多いことから、同年代をモデル世帯に加える必要がある。なお、夫婦共働き世帯が増えてきてはいるが、前章でみたように非正規雇用形態の女性(妻)が依然多く、全体的な傾向として世帯所得の増加は見られていない。本試算でも、そのような実情を勘案し、労働条件の格差が依然あるため、夫の片働きをモデルとして設定する。
また、「単身世帯」では生産年齢のうち「20歳代」が最も多いことから、この世代をベースとして設定する。
 上記の設定に加えて、ライフスタイル調査の結果から、家族構成として「夫婦+小学生」の世帯にやや「収入満足感」の低さがみられたことから、同じく同調査の年齢区分別にみた子どもの状況より、世帯主年齢「30歳代後半」とし、3人世帯のモデルとして設定する(図表4)。

図表4 「標準モデル世帯」の家族構成等の設定